Title : |
Pulmonary dirofilariasisの2切除例 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
矢野真, 小川伸郎, 森田敬知, 稲垣敬三, 荒井他嘉司, 金沢保* |
Authors(kana) : |
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Organization : |
国立療養所中野病院外科, *国立予防衛生研究所寄生虫部 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
37 |
Number : |
8 |
Page : |
1543-1548 |
Year/Month : |
1989 / 8 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
Pulmonary dirofilariasisの2切除例を経験した. 症例1は東京在住の58歳女性で, 検診の胸部X線で腫瘤影を指摘され, 開胸生検が施行された. 右下葉に径2cmの腫瘤を認め部分切除を行った. 肉芽組織に囲まれた壊死巣で, 血管内にDirofilaria speciesの未熟虫体を認めた. 症例2は千葉県在住の49歳男性で, 検診で胸部X線上腫瘤影を指摘され, 開胸生検を行った. 右下葉部分切除にて腫瘤を摘出した. 径2cmの肉芽腫で中央の血管にDirofilaria immitisの未熟虫体を認めた. 本邦で報告されたPulmonary dirofilariasisは50例を越えるが, ほとんどが開胸生検で診断されている. 免疫血清学的診断や, 駆虫剤による治療も報告されているが, 必ずしも確立されたものではなく, この方面の進歩が期待される一方, 肺腫瘤の鑑別診断の1つとして本疾患を考慮することが重要と思われる. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
Pulmonary dirofilariasis, 肺犬糸状虫症, 肺肉芽腫, 寄生虫 |