アブストラクト(37巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺動脈狭窄症を伴う修正大血管転位症[SLL]における解剖学的左室流出路拡大術の新術式
Subtitle : 症例
Authors : 山岸正明, 今井康晴, 黒澤博身, 澤渡和男
Authors(kana) :
Organization : 東京女子医科大学日本心臓血圧研究所循環器小児外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 37
Number : 8
Page : 1558-1564
Year/Month : 1989 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 肺動脈狭窄症(PS), 心室中隔欠損症(VSD), 静脈側房室弁(僧帽弁)閉鎖不全症(MR)を伴う修正大血管転位症(C-TGA), Van Praagh分類〔SLL〕の2例に対して新しい解剖学的左室流出路拡大術を施行した. 本法はまず経右房的に僧帽弁前尖中央部, 心房中隔を切開し, 肺動脈-僧帽弁線維性連続から肺動脈弁輪右後側方へと切開した. 次に肺動脈遠位部前面を斜切開して切開線を螺旋状に右後側方に延ばして肺動脈弁輪後側方まで切開し, 右房からの切開線と連続させた. この切開部位に一弁付き異種心膜パッチを縫着し, 弁輪及び弁下部の拡大を行った. VSDは経右房的にパッチ閉鎖した. MRに対しては1例でMVR, 1例で弁輪縫縮術を行った. 術後2例とも洞調律であった. 本法により肺動脈前面を通る房室刺激伝導路, 右冠動脈回旋枝の損傷を避けることができ, 心外導管を用いずに有効なPS解除ができる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 修正大血管転位症, PS, MR, 刺激伝導障害, パッチ流出路拡大術
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