| Title ： |
両側内胸動脈と胃大網動脈を使用した冠血行再建術後に発生した胸骨・縦隔炎の1治験例 |
| Subtitle ： |
症例 |
| Authors ： |
奥孝彦, 平通也*, 佐野進*, 中尾圭一, 須磨久善, 武内敦郎 |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
大阪医科大学胸部外科, *大阪医科大学形成外科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
37 |
| Number ： |
8 |
| Page ： |
1565-1569 |
| Year/Month ： |
1989 / 8 |
| Article ： |
報告 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
68歳女子で両側内胸動脈と胃大網動脈使用の冠血行再建術後の胸骨・縦隔炎に対し, 広範囲なdebridementと大胸筋弁移植を行い完治せしめた症例を報告する. かかる症例の治療方針は感染創の早期治癒を第一義と考え, 以下の点に留意すべきである. 1.早期手術 2.胸骨・肋骨も含めた十分なdebridement 3.ポピドンヨード溶液と抗生剤溶液による術中洗浄 4.組織欠損部に対する大胸筋弁移植と一次的創部閉鎖 5.前胸壁の補強は行わず, 必要ならば感染再発の危険のない創治癒後に追加して行う. 内胸動脈（IMA）を使用した冠血行再建は長期にわたり良好な開存性を保つため, 両側IMA使用例も増加しつつある. 一方, 胸骨正中切開後の胸骨・縦隔炎は0.7～1.4%の低い発生率1)～3)であるが, 一度発生すれば, 生命をもおびやかす重篤な合併症である. しかも両側IMA使用例での術後胸骨縦隔炎の発生率は8.7%と非使用例の1.1%に比べて高いとの報告もみられ4), その点両側IMAを使用した場合は留意しなければならない. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
術後縦隔炎, 大胸筋弁移植, 冠動脈血行再建術, 内胸動脈グラフト, 胃大網動脈グラフト |
