アブストラクト(37巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 異型鎖骨下動脈合併例の体肺動脈短絡手術及び大動脈形成術における術式の工夫
Subtitle : 症例
Authors : 大保英文, 山口眞弘, 大嶋義博, 大橋秀隆, 細川裕平, 橘秀夫
Authors(kana) :
Organization : 兵庫県立こども病院胸部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 37
Number : 8
Page : 1620-1624
Year/Month : 1989 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 異型右鎖骨下動脈, 又はその左右対称形である異型左鎖骨下動脈及び右側大動脈弓を合併した乳幼児の, 体肺動脈短絡手術症例3例及びsubclavian flap aortoplasty症例2例において, 異型鎖骨下動脈を切断し血管輪を解除すると共に, これを短絡手術における有茎グラフト, あるいは大動脈形成術におけるreversed subclavian flapとして用い, 良好な結果を得た. 短絡手術ではexpanded polytetrafluoroethylene(EPTFE)graftを用いたmodified Blalock-Taussig手術などに比し, 患児の成長に伴いグラフトの発育が期待できる点で有利である. reversed subclavian flapとして用いた場合, 弓部低形成のある症例では, 縮窄部を越えて低形成弓部にまでフラップをあてることができる点で有利である. 10%の頻度で発生するといわれるDisphagia lusoriaを予防するために, 異型鎖骨下動脈を切断し, 他側の鎖骨下動脈を手術に用いることは, 両側の椎骨動脈の血流が消失するため避けるべきと思われる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 異型鎖骨下動脈, 体肺動脈短絡手術, 大動脈形成術, 乳幼児心疾患
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