アブストラクト（37巻12号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 真菌性肺疾患に対する外科治療成績 |
|---|---|
| Subtitle ： | 原著 |
| Authors ： | 白日高歩, 元永隆三, 吉峯研二, 上田仁, 高田伸一, 山崎世紀, 高地俊郎 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 福岡大学医学部第2外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 37 |
| Number ： | 12 |
| Page ： | 2502-2506 |
| Year/Month ： | 1989 / 12 |
| Article ： | 原著 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 肺真菌症の中でも肺アスペルギルス症は高頻度に遭遇する疾患であるが, 外科治療の対象となるのは主にfungus ball形成型の肺アスペルギルス症（aspergilloma）である. 昭和55年以降17例の肺aspergillomaに対して外科治療を実施した. これらのうち肺内aspergillomaは13例, 肺外aspergillomaは4例で, 後者は真菌性膿胸として発症していた. 手術法（初回手術）としては肺葉切除4例, 肺区域切除1例, 肺部分切除4例, 空洞切開術2例, 膿胸腔開窓術4例, 試験開胸1例であった. 17例中2例に再発がみられた. 原因として限局手術により病巣の一部が遺残した可能性が考えられた. 空切, 膿胸腔開窓を行った症例は局所の薬物（amphotericinB）療法後, 筋肉充填術を施行した. 再発例の1例に対しては膿胸腔開放後, 大網の移植を行い良好な結果を得た. アスペルギルス症以外に肺クリプトコッカス症の1例を経験した. 結節型であり肺癌との鑑別が困難なため肺部分切除が施行された. 本症の予後は良好である. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 肺真菌症, aspergilloma, 大網移植, 肺クリプトコッカス症 |
