アブストラクト（37巻12号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 急性心筋梗塞に続発した亜急性型心破裂の1治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 上村重明, 沖本光典, 村上和, 中川康次*, 林田直樹*, 下山真彦* |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 千葉市立海浜病院心臓血管外科, *千葉大学医学部第1外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 37 |
| Number ： | 12 |
| Page ： | 2567-2571 |
| Year/Month ： | 1989 / 12 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 亜急性型心破裂の1例を経験したので, 文献的考察を加え報告する. 症例は67歳男性. 急性心筋梗塞発症3時間後に選択的冠動脈内血栓溶解療法（PTCR）を施行し, 責任血管である左前下行枝の再開通を得たが, その8時間後, 左室破裂を来した. 2回にわたる心嚢穿刺及び穿刺ドレナージで小康を得, 緊急手術に移行出来た. 手術は人工心肺, 心停止下, 穿孔部を含め梗塞部を切除後, 縫合閉鎖した. 術後経過は比較的良好で術後41日目軽快退院した. われわれが調べ得た範囲では本症の救命例の報告は47例しか無い. 本症の診断には心エコー法が有用であり, 手術までの時間を得るためには心嚢穿刺も有用であった. 手術は梗塞部切除後パッチ置換あるいは縫合閉鎖が良いと思われた. また本症とPTCRとの因果関係は現在不明であるが, AMI発症3時間後とはいえ, 既にQ波を認めた症例にPTCRを施行した事があるいは関与したかも知れない. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 亜急性型心破裂, 急性心筋梗塞, PTCR |
