アブストラクト(37巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 子宮筋腫より発生し右肺動脈まで成長進展したIntravenous Leiomyomatosisの1手術例
Subtitle : 症例
Authors : 西脇登*, 小西裕, 松本雅彦, 西沢純一郎
Authors(kana) :
Organization : 和歌山赤十字病院心臓血管外科, *福岡徳洲会病院心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 37
Number : 12
Page : 2580-2585
Year/Month : 1989 / 12
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : Intravenous Leiomyomatosis(以下IVL)は子宮筋腫あるいは, 子宮内静脈壁から生じた組織学的に良性の平滑筋腫が静脈内に成長進展したものと定義され, 比較的まれな疾患である. われわれは最近, 子宮筋腫より発生し右内腸骨静脈, 下大静脈を経て右肺動脈まで成長進展した本症を経験した. 患者は子宮筋腫摘除術の既往を有する42歳の女性で, 腫瘍の占拠による失神及び右心不全症状を来し緊急下に開心術を行い, 下大動脈より右肺動脈に至る腫瘍を摘除した. 開心術後2カ月目に二期的に右内腸骨静脈に残留した腫瘍も可及的に摘除した. 患者は10カ月の経過観察であるが, 現在再発もなく元気に生活している. 心腔内に到達したIVLは非常にまれで, 著者らの検索しえた限りでは現在までに14例の報告があるのみである. 本症例を中心に, これら文献例の検討を加えて報告する. 1959年Mashall&Morris4)により初めて英文記載されたIntravenous Leiomyomatosis(以下IVL)は子宮筋腫あるいは子宮内静脈壁より生じた組織学的に良性な平滑筋腫が静脈内に成長進展したものと定義され, 比較的まれな疾患とされている.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 心腔内腫瘍, 子宮筋腫, Intravenous Leiomyomatosis
このページの一番上へ