アブストラクト(37巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 右鎖骨下動脈分岐部に形成された動脈瘤の1例
Subtitle : 症例
Authors : 福田幾夫, 軸屋智昭, 長谷川伸之
Authors(kana) :
Organization : 筑波メディカルセンター病院心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 37
Number : 9
Page : 1969-1972
Year/Month : 1989 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 動脈硬化性右鎖骨下動脈分岐部動脈瘤に対する外科的治療の問題点に関して考察した. 症例は74歳, 男性. 右鎖骨下動脈分岐部に, 内膜の石灰化を伴う巨大な動脈瘤を認めた. 全身の動脈硬化が著明で, 左中大脳動脈の狭窄, 腕頭動脈, 上行大動脈の石灰化を認めた. 腕頭動脈より右総頸動脈に一時的バイパスを造設し, 腕頭動脈より右鎖骨下動脈及び右総頸動脈バイパス術を行った. 術中は遮断鉗子を健常部にかけ, 脳塞栓の予防に努めると共に, 頭蓋内灌流圧を維持するように心がけ, 重篤な頭蓋内合併症を予防し得た. 鎖骨下動脈瘤は末梢動脈瘤のなかでもまれな疾患である. その中でも, 右鎖骨下動脈分岐部の動脈瘤は右総頸動脈と密接な関係が有り, 外科的治療に当っては, 頭蓋内血流の温存も十分考慮にいれる必要がある. 最近著者らが経験した症例を報告し, 外科的治療にあっての問題点について考察を加えた. 症例 症例:74歳, 男性
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 鎖骨下動脈瘤, 脳虚血, 一時的バイパス, 大動脈内膜石灰化
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