アブストラクト(37巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 早期手術にて救命し得た心筋梗塞後心室中隔穿孔の3症例
Subtitle : 症例
Authors : 平田展章, 榊原哲夫, 渡辺真一郎, 児玉和久*, 中埜粛**, 川島康生**
Authors(kana) :
Organization : 大阪警察病院心臓センター外科, *大阪警察病院心臓センター内科, **大阪大学医学部第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 37
Number : 9
Page : 1973-1978
Year/Month : 1989 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 心筋梗塞急性期に心室中隔穿孔(VSP)連続3症例に対して, 心室中隔穿孔部閉鎖及び梗塞部切除術を施行し救命し得た. 症例は59歳男性, 66歳女性, 62歳女性である. 3症例とも前壁中隔梗塞にVSPを併発したものである. 手術までの時間はそれぞれ梗塞発症後11日, 86時間, 76時間であり, VSP発症後では70時間, 51時間, 42時間であった. 手術は全例cold potassium cardioplegiaとtopical cooling下に心停止とした後, 梗塞部を可及的に切除し中隔穿孔部をフェルトで閉鎖した. 両心室切除部を別の2つの短冊状のフェルトを両側にあて, 中隔穿孔部を閉鎖したフェルトをはさんで縫合した. 術後は, 症例1では順調な経過をとり術後15カ月目の現在現職に復している. 症例2は不整脈・遷延する心不全を克服したが, 胃癌の再発による癌性胸膜炎で失った. 症例3では術後腎不全のため血液濾過を要したが, その後の経過は良好で術後45日目に退院した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 心筋梗塞急性期, 心室中隔穿孔, 早期手術
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