アブストラクト（37巻9号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 腹部大動脈瘤に冠動脈三枝病変を合併した症例に対する一期的手術例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 植田隆司*, 奥田彰洋, 川田博昭, 正井崇史, 藤吉理夫, 笹子佳門* |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 社会保険紀南総合病院心臓血管外科, *大阪大学医学部第1外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 37 |
| Number ： | 9 |
| Page ： | 1979-1983 |
| Year/Month ： | 1989 / 9 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 高齢化社会となるに従い, 腹部大動脈瘤と, 冠動脈疾患を, 同時に手術治療しなければならない患者は, 今後増加すると考えられる. 今回われわれは, 腹部大動脈瘤に, 冠動脈3枝病変を伴った症例を経験し, 一期的に手術したが, その過大な手術侵襲を軽減するために, A-C bypass術の末梢側を吻合した後, 復温時に, 部分体外循環下にて, A-C bypass術の中枢側吻合と, 腹部大動脈瘤人工血管置換術を同時に施行する手順をとり, 術後順調に経過した. この術式は, 胸腔内操作と腹腔内操作を同時に施行することにより手術時間の短縮が期待できることと, 部分体外循環中の減圧された状態で, 大動脈周囲の操作を容易に行えるという2点が利点であり, 今後, 腹部大動脈瘤と冠動脈疾患の同時手術の手順として十分活用できると思われた. 腹部大動脈瘤（以下AAA）の多くは, 動脈硬化に起因し, 冠動脈疾患（以下CAD）を合併することもまれでない1)～3). |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 腹部大動脈瘤, 冠動脈疾患, A-C bypass術, 同時手術, 部分体外循環 |
