| Title ： |
心房中隔欠損を伴わない左全肺静脈還流異常症の1手術例 |
| Subtitle ： |
症例 |
| Authors ： |
戸田省吾, 和田行雄*, 河合隆寛*, 西山勝彦*, 大賀興一, 岡隆宏 |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
京都府立医科大学第2外科, *京都府立医科大学附属小児疾患研究施設外科第2部門 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
37 |
| Number ： |
9 |
| Page ： |
2041-2045 |
| Year/Month ： |
1989 / 9 |
| Article ： |
報告 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
極めてまれなASDを伴わない左全肺静脈還流異常症の手術例を経験した. 7歳女児. 3カ月検診時に心雑音を指摘され経過観察されていたが特に自覚症状を認めなかった. 6歳時カテーテル検査施行. 左肺動脈造影で左全肺静脈が垂直静脈・左腕頭静脈・上大静脈を介して右房に還流していた. 右肺動脈造影で右肺静脈は正常に左房に還流しており, 右房は造影されずASDは存在しなかった. Qp/Qs2.2, 左右短絡率54%であった. 手術は垂直静脈を左腕頭静脈との合流部で結紮切離し, 体外循環心拍動下に垂直静脈を左心耳基部と吻合した. 術後カテーテル検査で平均肺動脈楔入圧は左右差を認めず左肺動脈造影でも左肺静脈は左房に還流しており吻合部狭窄の所見を認めなかった. 本疾患の手術報告例は文献上自験例を含めて13例に過ぎない. 左全肺静脈還流異常症はまれな疾患であるが, 心房中隔欠損（以下ASDと略す）を伴わないものは更にまれである. われわれはASDを伴わない左全肺静脈還流異常症の手術例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
左全肺静脈還流異常症, 心房中隔欠損症, 部分肺静脈還流異常症, 垂直静脈 |
