アブストラクト(38巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : ファロー四微症根治手術後の心室性頻拍に対する手術経験
Subtitle : 症例
Authors : 三崎拓郎, 坪田誠, 田中松平, 渡邊剛, 渡辺洋宇, 岩喬
Authors(kana) :
Organization : 金沢大学医学部第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 38
Number : 1
Page : 130-134
Year/Month : 1990 / 1
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : ファロー四徴症根治術後遠隔期に生ずる心室性頻拍は突然死の原因となる. 著者らは根治術後の難治性心室性頻拍を有する21歳男性に対し外科治療を行ったので報告する. 3歳時に根治術を受け, 術後8年後に初めて頻拍発作が認められ抗不整脈剤の投与がなされた. 15年後心電図で心室性頻拍と診断された. 心カテーテル造影では血行動態に関しては心内修復は良好であるが, 頻拍は薬物抵抗性であり, 直流除細動を繰り返し必要とするため紹介された. 術前電気生理検査では右室流入路中隔側, 流出路起源の心室性頻拍が推定された. 術中電気刺激で誘発された右室流出路起源のものに対しては心筋切除, 冷凍凝固を行い, 誘発されなかった流入路中隔側のものには予防的冷凍凝固を行った. 術後は, 術前と波形の異なるnon-clinicalな心室性頻拍が電気的に誘発されるも, 薬剤で制御可能となり正常生活が可能となった. ファロー四徴症根治術後遠隔期に生ずる心室性頻拍は突然死の原因となる1).
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : ファロー四徴症, 心室性頻拍, 遅延電位, 不整脈の外科治療
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