アブストラクト（38巻2号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 外傷性三尖弁閉鎖不全症の4手術例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 田中攻, 麻生公, 炊江秀幸, 青柳成明, 小須賀健一, 大石喜六 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 久留米大学医学部第2外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 38 |
| Number ： | 2 |
| Page ： | 307-312 |
| Year/Month ： | 1990 / 2 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 非穿通性胸部外傷による三尖弁閉鎖不全症の4例を経験した. 年齢は36歳から54歳で, 全例男性であった. いずれも胸部打撲の既往を有し, 受傷後5年から25年を経て右心不全症状を来した. 諸検査所見及び病歴から外傷性三尖弁閉鎖不全症を疑い, 手術を施行した. 三尖弁の損傷部位は前尖の腱索断裂が3例, 前尖弁葉の断裂が1例であった. 腱索断裂の3例に対しては人工弁による弁置換術を行ったが, 1例に人工弁感染性心内膜炎による血栓弁を認め再手術を要した. 前尖断裂の1例では自己弁を温存し断裂部位の直接縫合閉鎖を行ったが, 術後に軽度の三尖弁逆流が残った. 自験例4例と本邦報告例20例を集計し, 本疾患の診断と治療について考察を加えた. 交通事故や労働災害の増加に伴い, 非穿通性心臓外傷は増加する傾向にある. そのうち約5%1)に弁損傷を認めるが, 三尖弁の損傷はまれで, 本邦では現在まで文献上20例の報告をみるにすぎない. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 非穿通性胸部外傷, 外傷性三尖弁閉鎖不全症, 心臓超音波検査法 |
