アブストラクト(38巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 術式別にみた肺癌術後気管支瘻例の臨床的検討
Subtitle : 原著
Authors : 赤荻栄一1), 三井清文1), 蘇原泰則1), 遠藤勝幸1), 神山幸一2), 遠藤俊輔2), 山本達生2), 藤原明2), 湯浅洋司2), 福江真隆2)
Authors(kana) :
Organization : 1)筑波大学臨床医学系外科, 2)筑波大学付属病院呼吸器外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 38
Number : 3
Page : 353-357
Year/Month : 1990 / 3
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 当科で切除した肺癌390例中12例(3.1%)が術後気管支瘻を併発した. これは右側に多く, 断端気管支が太い程, 及び残存肺容量が少ない程多くなり, 右肺摘除後が最も多く, 次いで右中下葉切除後, 右下葉切除後の順であった. 一方左側には少なく, 右側でも中葉切除後には全くなかった. 肺葉切除後の気管支瘻の経過を切除肺葉別に見ると, 中下葉切除後では膿胸を併発して死亡する例が多かったが, 一葉切除後では気管支瘻を起こしても膿胸を併発することなく, 保存的療法で軽快する例があった. 本邦における肺葉切除後の気管支瘻併発例の集計によっても同様の結果であった, また近年, 瘻孔内への経気管支鏡的な接着物質注入によって軽快させ得た症例の報告が増えており, 外科的根治術の前に試みる価値のある方法であると思われた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 肺癌, 術後気管支瘻, 術後膿胸, 気管支鏡的接着剤注入
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