アブストラクト(38巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 食道憩室の破裂により縦隔炎を来した1例
Subtitle : 症例
Authors : 桑原正喜1), 糸井和美1), 有安哲哉1), 柳原一広1), 小林淳2)
Authors(kana) :
Organization : 1)関西電力病院呼吸器科, 2)京都大学胸部疾患研究所外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 38
Number : 8
Page : 1351-1355
Year/Month : 1990 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 患者は42歳の男子留学生で発熱と呼吸困難を訴え, 某病院内科で縦隔炎及び膿胸と診断され, 右胸腔ドレナージの後, 当科に紹介された. 抗生物質投与と胸腔ドレナージによる保存的治療を行っていたが呼吸困難の増強と縦隔拡大が増大したため全身麻酔下に傍胸骨進入による縦隔ドレナージを行ったところ, 臨床症状の消失と縦隔の縮小をみた. 治療中に喉頭鏡, 気管支鏡, 食道・胃の内視鏡検査, 更に食道造影検査を行った. 食道内視鏡で憩室が認められ, 更に造影で食道憩室からのfistulaが認められた. これらの諸検査により食道憩室破裂による縦隔炎と診断した. 食道や咽頭, 頸部の感染が直接縦隔に波及する非外傷性の急性縦隔炎は一般に報告が少ない. 本症治療の第一選択は, 抗生物質の発達した今でも縦隔ドレナージである. 最近, 非外傷性の急性縦隔炎を傍胸骨切開による縦隔ドレナージで治癒せしめ, 3年6ヵ月経過した症例を経験したので報告する. 本症例は治療中に行った食道造影によりその原因として食道憩室の破裂と診断し得た.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 急性縦隔炎, 膿胸, 食道憩室, 憩室破裂, 縦隔ドレナージ
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