アブストラクト(38巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 胸骨正中切開の合併症に関する検討-腕神経叢障害と第1肋骨々折について-
Subtitle : 原著
Authors : 鈴木昭一郎, 菊地敬一, 高木啓吾, 増田秀雄, 吉津博, 田中勧, 尾形利郎
Authors(kana) :
Organization : 防衛医科大学校第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 38
Number : 9
Page : 1459-1462
Year/Month : 1990 / 9
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 1987年までの10年間に経験した15歳以上の胸骨正中切開症例192例(心大血管疾患160例, 肺縦隔疾患32例)について, 腕神経叢障害と第1肋骨々折の発生頻度, 原因, 予後及び両者の関連性について検討した. 第1肋骨々折は7例(3.6%)に, 腕神経叢障害は4例(2.1%)に認められた. 胸骨正中切開後の腕神経叢障害は, 開胸操作に伴う腕神経叢のstretching, 第1肋骨による圧迫のためのischemiaや骨折片による直接損傷が原因と考えられるが, 骨折による症例は他の症例に比べ, 障害の程度も高度で, 回復までに長期間を要した. また, 骨折があっても腕神経叢障害を合併しないのは, 骨折の位置や骨折骨の偏位の方向と程度に相違があるためと考えられた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 胸骨正中切開, 第1肋骨々折, 腕神経叢障害, 合併症
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