アブストラクト(38巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : AVR, 右室流出路再建術, Glenn術を施行したARを伴う純型肺動脈閉鎖症の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 長嶋光樹, 竹内靖夫, 五味昭彦, 岡村吉隆, 森秀暁
Authors(kana) :
Organization : 関東逓信病院心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 38
Number : 9
Page : 1521-1526
Year/Month : 1990 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 今回, ARを伴う純型肺動脈閉鎖症(PA・IVS)を経験し, 根治術に成功した. 本症例は, 低形成の強い右室及び, 三尖弁ではあったが, ARによる著明な左室の拡大のため, 左心機能の低下がみられたこと, 肺動脈の発育が悪かったことから, Fontan術の適応はないと判断し, 右室流出路再建術 + Glenn術, 及びAVRを施行した, 術後は良好な経過であった. PA・IVSに対するbiventricular repairの適応限界はGlenn術を加えても, おおよそRVEDVIが正常の40%以上, 三尖弁輪径が正常の50%以上と考えられているが, 本症例も含め, 最近, この適応限界より低形成の右室を持ったPA・IVSに対し右室流出路再建術 + Glenn術の成功例が報告されている. このことは, より低形成の右室を持ったPA・IVSに対し, 右室流出路再建術 + Glenn術の適応が拡大する可能性を示している. 心室中隔欠損を伴わない肺動脈閉鎖症(PA・IVS), いわゆる純型肺動脈閉鎖症に対する根治術の術式決定は, 右室の形態, 容積及び, 三尖弁輪の発育度により行われている1)~3).
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 純型肺動脈閉鎖症, 大動脈弁閉鎖不全症, 右室流出路再建術, Glenn術, Fontan術
このページの一番上へ