アブストラクト(38巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : ベーチェット病に伴う気管食道瘻の1手術例
Subtitle : 症例
Authors : 浅岡峰雄1), 酒井喜正1), 木村次郎1), 市原利彦2), 関章2), 石井正大1)
Authors(kana) :
Organization : 1)市立岡崎病院外科, 2)市立岡崎病院心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 38
Number : 9
Page : 1549-1553
Year/Month : 1990 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : ベーチェット病に伴う気管食道瘻の1手術例を報告する. 患者は23歳の男性で19歳の頃からベーチェット病のため通院, 入院治療を続けてきた. 1988年10月ごろから経口摂取が困難になり気道感染を繰り返していた. 頸部気管と食道の間に約2×1cmの瘻を認め, 食道は広範な狭窄を示した. 手術は食道抜去, 大彎側胃管による再建, 気管欠損部の心膜パッチによる閉鎖及び大網による補強を行った. 術後一過性の反回神経麻痺を認めたが約2ヵ月で回復し元気に社会復帰している. なお, 本症例はITP(Idiopathic Thrombocytopenic Purpura)も合併しておりステロイド及び血小板輸血を必要とした. ベーチェット病は, 口腔粘膜, 眼, 外陰部を中心として全身に急性炎症病変を反復する難治性疾患である. 消化管病変もよく知られていて, 小腸, 大腸, 胃, 十二指腸, 食道などにびらん, 潰瘍などが見られ, ときに穿孔や狭窄を起こす.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : ベーチェット病, 気管食道瘻, 気管パッチ形成
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