アブストラクト(38巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 術後16年目にcloth-wearによる心筋梗塞と脳梗塞を起した僧帽弁位Starr-Edwardsボール弁の1例
Subtitle : 症例
Authors : 秋山一也, 安西信行
Authors(kana) :
Organization : 小山市民病院心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 38
Number : 10
Page : 2133-2136
Year/Month : 1990 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 55歳女性でStarr-Edwardsボール弁置換術後16年目にcloth-wearによるTeflon塞栓が発生し心筋梗塞と脳梗塞を併発し, 血管内溶血を呈した症例に対して再弁置換術を行い良好な結果を得た. 新しい材質の機械弁の開発によりStarr-Edwardsボール弁は過去の心臓代用弁と成りつつある. しかし, 耐久性は優れており今もってStarr-Edwards弁を装着している患者は欧米だけでなく本邦においても数多く存在する. 今後もStarr-Edwards弁においてはcloth-wearによるTeflon塞栓の発生は起こりうるものと考えられ, cloth-wearが疑われた場合は速やかな再弁置換術が必要であると考えられる. 古くから使用されているStarr-Edwardsボール弁(以下S-E弁と略記する)は耐久性に優れ長期遠隔成績においても高い評価を受けている1)~3). 最近, われわれはS-E弁による僧帽弁置換術後16年目にcloth-wearにより脳梗塞, 心筋梗塞を発症し記憶障害, 心不全を起こした症例を経験し, 再弁置換を行い良好な結果を得た.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : Starr-Edwardsボール弁, cloth-wear, Teflon塞栓, 心筋梗塞, 脳梗塞
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