アブストラクト(38巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : Blalock術後左肺動脈途絶を来したFallot四徴症に対する二期的根治術例
Subtitle : 症例
Authors : 南雲浩, 須磨幸蔵, 城間賢二, 井上健治, 鳥井晋造
Authors(kana) :
Organization : 東京女子医科大学第2病院心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 38
Number : 12
Page : 2451-2454
Year/Month : 1990 / 12
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 13年前にBlalock-Taussig手術を施行したファロー四徴症例で, 術後主肺動脈と左肺動脈の連絡が途絶した症例に対し, 二期的根治術を施行し, 良好な結果を得たので報告する. 症例は14歳女性. 1歳時にファロー四徴症の診断で, 左Blalock-Taussig手術を施行. 術後12年目の心血管造影検査で主肺動脈と左肺動脈の途絶が認められていた. その頃より呼吸困難の反復, チアノーゼの増強がみられた. 癒着による手術の困難性, 手術侵襲を考え, 二期的に根治術を行うことにした. すなわち, まず左開胸により主肺動脈-左肺動脈人工血管吻合術を行って主肺動脈と左肺動脈の連続性を確保し, 約2ヵ月後に胸骨正中切開によるファロー四徴症根治手術を施行した. 術後経過は順調であり, この方法は症例によっては, 有用であると思われる. ファロー四徴症などの肺血流量減少を伴うチアノーゼ性心疾患に対する姑息的手術としては, Blalock-Taussig手術をはじめ, 種々の短絡手術が用いられる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : ファロー四徴症, Blalock-Taussig手術, 左肺動脈途絶, 二期的根治術
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