| Title ： |
心臓大血管手術後急性腎不全に対する持続的血液濾過法(Continuous Hemofiltration, CHF)の有用性-血液透析との比較検討- |
| Subtitle ： |
原著 |
| Authors ： |
芳村直樹1), 麻田達郎2), 松田均3), 樋上哲哉2), 西脇正美2), 向原伸彦2), 知花幹雄4), 小川恭一2) |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
1)兵庫県立こども病院心臓血管胸部外科, 2)兵庫県立姫路循環器病センター心臓血管外科, 3)神戸大学医学部第2外科, 4)沖縄県立那覇病院循環器科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
39 |
| Number ： |
1 |
| Page ： |
1-6 |
| Year/Month ： |
1991 / 1 |
| Article ： |
原著 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
心臓大血管手術後急性腎不全に対する治療法としての持続的血液濾過法(CHF)と血液透析(HD)の, 術後急性期における有効性と安全性につき比較検討した. 術後14日以内にCHFを開始し, 連続24時間以上同法を施行した12例をCHF群, 術後14日以内に血液透析を開始した19例をHD群とした. 救命率はCHF群12例中2例(16.7%), HD群19例中2例(10.5%)と有意差は無かった. 手術から治療開始までの期間はCHF群4.3±4.6日, HD群7.8±4.1日(p<0.05), 治療開始時の腎機能はCHF群, BUN 55.3±19.5mg/dl, Cr 3.95±0.63mg/dl, HD群, BUN 113.1±29.4mg/dl, Cr 6.10±1.03mg/dl(p<0.001)とCHF群ではより早期から治療が開始されていた. 全除水量はCHF群93.8±81.0l, HD群27.1±22.9l(p<0.001)とCHF群で有意に多いが, 限外濾過率はCHF群410±87.4ml/h, HD群572±167ml/h(p<0.001)とHD群で有意に高かった. 治療中, HD群の57.3%でカテコールアミンの増量あるいは輸血によるボリューム負荷を要したのに対し, CHF群では8.3%にカテコールアミン増量を要したのみであった. CHFは緩徐に作用するため, HDと比較して施行中の血行動態もより安定しており, 心臓大血管術後急性腎不全に対し, 特に術後急性期において有用な治療法であると考えられた. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
持続的血液濾過法, 血液透析, 心臓大血管手術, 術後急性腎不全 |
