アブストラクト(39巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 骨格筋を用いた循環補助装置の研究-筋肉疲労対策としての交互駆動法の開発-
Subtitle : 原著
Authors : 末定弘行, 平山哲三, 藤川正, 長田一仁, 清水宏一, 石丸新, 古川欽一
Authors(kana) :
Organization : 東京医科大学外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 39
Number : 1
Page : 59-67
Year/Month : 1991 / 1
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 骨格筋の収縮力を利用した循環補助装置の開発においては, 筋疲労に対する対策が重要な課題となる. その対策としてpreconditioning法が有用であるとされているが, この方法では, ポンプ作製より使用までに長時間を要することが問題となる. そこで著者らは, preconditioning法を用いない循環補助装置, 交互駆動型骨格筋ポンプシステム(Alternate-Drive Twin SMV Pump System)の開発を試みた. 本システムは, 2個の同形式骨格筋ポンプより成り, これを交互に駆動することで個々のポンプに休息期を与えて疲労からの回復を図るものである. 研究の第一段階として, 犬の縫工筋を用いてロール型骨格筋ポンプを作製し, mock circulationにて1時間の持続駆動実験と, 10分毎, 20分毎, 30分毎の間歇的駆動(駆動:休息=1:1)実験を行った. 持続駆動実験では, 40分後よりポンプ機能は急速に低下した. 間欺的駆動実験において10分毎, 20分毎の駆動では, 3時間後ポンプ機能は著明に低下したが, 30分毎の駆動では, 12時間後においてもポンプ機能は良好に維持された. この実験結果より, 30分毎に駆動と休息を繰り返す30分間歇的駆動法は, 骨格筋ポンプの疲労防止対策として有用であると考えられた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 交互駆動型骨格筋ポンプシステム, 骨格筋ポンプ, 補助循環, 30分間歇的駆動法, 筋肉疲労
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