Title : |
冠静脈洞型部分肺静脈還流異常症(PAPVC)の1治験例 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
塩井健介, 永田昌久, 間瀬武則, 上床邦彦, 加藤真司, 土岡弘通 |
Authors(kana) : |
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Organization : |
愛知医科大学第2外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
39 |
Number : |
1 |
Page : |
108-112 |
Year/Month : |
1991 / 1 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
二次口型心房中隔欠損症に房室弁閉鎖不全が合併することはまれでない. しかし比較的珍らしい冠静脈洞型部分肺静脈還流異常症を合併し, 両側の房室弁閉鎖不全により心不全を来した症例を経験する機会を得たので報告する. 症例は54歳, 女性. 術前診断は心房中隔欠損症(肺体血流比2.7)兼僧帽弁及び三尖弁閉鎖不全症として手術に臨んだところ右側上下の肺静脈が冠静脈洞に異常還流していた. 手術は冠静脈洞を肺静脈方向にcutbackし, 自己心膜パッチにより中隔を形成すると共に左房に右側肺静脈血を還流させた. 僧帽弁はMcGoon並びに後尖のoverlapによる弁形成術を, 三尖弁はCarpentierリングによる弁輪縫縮術を行った. 診断及び術式について検討を加えた. 部分肺静脈還流異常症(以下PAPVCと略す)の多くは右上肺静脈が上大静脈あるいは右心房に異常還流し, 心房中隔欠損症(以下ASDと略す)を合併する. これ以外の比較的まれな型である冠静脈洞還流型PAPVCを最近治験する機会を得た. 本症例は同時に僧帽弁閉鎖不全と三尖弁閉鎖不全を合併していたためそれぞれ弁形成, 並びに弁輪縫縮術を行ったので若干の考察を加えて報告する1). |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
部分肺静脈還流異常症, 冠静脈洞還流型, 心房中隔欠損症, 房室弁逆流 |