アブストラクト(39巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 特発性上行大動脈破裂の1例
Subtitle : 症例
Authors : 安藤直明, 山手昇, 川田忠典, 小山照幸, 日向三郎, 鎌田聡
Authors(kana) :
Organization : 聖マリアンナ医科大学第3外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 39
Number : 1
Page : 116-119
Year/Month : 1991 / 1
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : われわれは, 非常にまれである特発性上行大動脈破裂の1例を経験したので報告する. 症例は64歳, 男性. 突然の前胸部痛及び虚脱状態のため入院となり精査の結果, 急性大動脈解離の疑いで緊急手術となった. 術中所見で特発性上行大動脈破裂と診断した. 破裂穿孔部はプレジェット付き4-0ポリプロピレン糸を用いて直接縫合閉鎖し, 縫合部位は補強のためテフロンフェルトでラッピングを追加した. 術後経過は良好であり, 現在外来経過観察中である. 特発性大動脈破裂は基礎に大動脈の拡張病変がなく, 非外傷性で, 突発的に破裂したものとされ, 非常にまれである. これまで7例が報告1)~6)されているが, 本邦では安田ら6)による1例のみである. われわれは臨床的には急性大動脈解離を疑い, 手術時所見にて特発性上行大動脈破裂と診断した1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する. 「症例」症例:64歳, 男性 現病歴:平成元年6月5日, 突然の前胸部痛及び虚脱状態のため某院へ入院し, 急性大動脈解離の疑いにて, 当院救命センターへ転送された.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 特発性大動脈破裂, 大動脈解離, 解離性動脈瘤, 心タンポナーデ, 緊急手術
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