アブストラクト（39巻1号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 大動脈弁位のPVEに対する再弁置換の1例-手術工夫及びその問題点- |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 諸久永, 土田昌一, 香山誠司, 上野光夫, 林純一, 江口昭治 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 新潟大学医学部第2外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 39 |
| Number ： | 1 |
| Page ： | 124-127 |
| Year/Month ： | 1991 / 1 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 症例は48歳, 男性. 感染性心内膜炎にて教室考察のスカート付代用弁による緊急大動脈弁置換術を施行したが, 術後11ヵ月目より心エコー上でARの出現と, CRPの強陽性が認められ, PVEと診断された. 抗生剤による加療をするも, 心不全増強のため再手術を施行した. 手術所見では弁輪部が脆弱で, 感染巣となっていたため, translocation法による弁置換を施行した. 大動脈遮断時間の短縮を図って, 自家大伏在静脈を縫着し, 且つ代用弁を内挿したグラフトを作製してtranslocationした. 術後経過は良好であったが, 術後4ヵ月目に突然死した. 剖検では, 組織学的にも感染は完全に制圧され, 仮性動脈瘤の形成や代用弁の動揺及び開閉制限はなかった. 一方, 冠状動脈グラフトは両側とも開存していたが, 人工血管との吻合部に, 静脈グラフトの血管内膜の増生による狭窄が認められた. 人工素材と生体との適合性及び吻合性に今後の課題を残した. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | PVE, スカート付代用弁置換, translocation, 静脈縫着弁付グラフト, 求心性内膜肥厚 |
