アブストラクト（39巻2号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 気管グロムス腫瘍の1切除例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 原口秀司, 山本光伸, 西村仁志 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 埼玉県立がんセンター胸部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 39 |
| Number ： | 2 |
| Page ： | 214-218 |
| Year/Month ： | 1991 / 2 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 気管グロムス腫瘍は, 文献報告上本症例を含めて6例と極めてまれな腫瘍である. 症例は61歳の男性で, 健康診断で右上肺野に異常陰影を指摘されたが, 精査の結果, 右上肺野に異常はなく気管膜様部に血管に富む腫瘍を認めた. 手術は気管を3軟骨輪環状切除し端々吻合を行った. HE染色, 免疫組織化学的染色, 電子顕微鏡像等からグロムス腫瘍と診断した. 気管グロムス腫瘍は膜様部に好発し, 気道閉塞症状を主症状とし全例が無痛であった. また易出血性である. 四肢発生の典型的なグロムス腫瘍と比較すると, 平均2.1cmと大型で平均年齢57.8歳と高齢者に多い. 男女比は5：1である. 鑑別疾患としてカルチノイド, 血管周皮細胞腫等があげられる. 治療は腫瘍の完全切除の他, 内視鏡Nd-YAGレーザー治療の良い適応であると思われる. 呼吸器発生のグロムス腫瘍は, われわれの調べた限りでは, 1950年Hussarek1）らが最初に報告して以来, 現在までに10例と極めてまれな腫瘍である. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | グロムス腫瘍, グロムス体, 気管環状切除, 内視鏡Nd-YAGレーザー |
