アブストラクト(39巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 著明な縦隔リンパ節腫大を伴い, 開胸生検にて診断し得たレジオネラ肺炎(在郷軍人病)の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 品田純, 吉村博邦, 平井三郎, 石原昭
Authors(kana) :
Organization : 北里大学医学部胸部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 39
Number : 2
Page : 224-227
Year/Month : 1991 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 37歳, 男性のレジオネラ肺炎(別名, 在郷軍人病)を経験した. コンクリートの運送業に従事しており, 過去に塵肺症の認定を受けている. 伊豆旅行より帰宅後2日目頃から呼吸困難が増強. 当院入院時, 呼吸不全の状態であり, 胸部レントゲン及びCT上, 両側肺の強い浸潤影及び肺門, 縦隔リンパ節の腫大を認めた. 開胸肺生検よりLeionella pneumophila(sero-group 5)が検出され, エリスロマイシン, リファンピシンの投与にて, 肺炎は改善したが, 後に膿胸及び気道内出血を来し胸膜肺全摘術及び胸郭成形術を施行し治癒した. レジオネラ肺炎(別名, 在郷軍人病)は, 原因不明の致死性肺炎の数パーセントを占めるとされ, 特に高齢者, 糖尿病, 担癌状態等の免疫機能の低下した患者において発症した場合, 高い死亡率を有している. われわれは, 開胸生検により診断し, 後に膿胸及び気道内出血を呈したため, 胸膜肺全摘術及び胸郭成形術を施行し, 救命しえたレジオネラ肺炎症例を経験したので報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 在郷軍人病, 開胸肺生検, 胸膜全摘術
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