アブストラクト（39巻4号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 原発性縦隔セミノームの放射線, 化学療法後に発生した骨肉腫 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 吉竹毅, 高浜龍彦, 鈴木毅, 糸山進次*, 岡輝明* |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 埼玉医科大学総合医療センター第1外科, *埼玉医科大学総合医療センター病理部 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 39 |
| Number ： | 4 |
| Page ： | 424-429 |
| Year/Month ： | 1991 / 4 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 縦隔原発セミノームに対し, 放射線及び化学療法を行い著効を得た8年後, 同部位に骨肉腫の発生をみた症例を報告する. 症例は45歳男子, 1979年, 縦隔原発セミノームとして50Gy＋36Gyの放射線治療とCPAを用いた化学療法で著効を得た. 初期治療から8年後, 1987年, 右前胸壁腫瘤に気付き再発と考え60Gyの放射線治療と温熱療法が行われたが効果なく来院した. 入院後, 経皮生検にて軟骨肉腫と診断されCDDPを用いて化学療法を行ったが効果なく, 入院後, 約4ヵ月で死亡した. 剖検では縦隔, 胸壁, 頸部にわたる広範浸潤の骨肉腫で, 胚細胞性腫瘍構成分は見られなかった. 骨肉腫の発生病理として原発胚細胞性腫瘍内間葉性悪性構成分の発育及び放射線誘発骨肉腫が考えられるが, 剖検では後者の可能性が大と考えられた. 悪性胚細胞性腫瘍治療後長期生存例はこの症例のごとく二次性悪性腫瘍発生の危険性を念頭におくべきと考える. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 原発性縦隔セミノーム, 骨肉腫 |
