アブストラクト（39巻4号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 大動脈炎症候群に伴うAR, 左右冠動脈入口部狭窄に対する急性期手術 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 杉本貴樹, 小川恭一, 麻田達郎, 向原伸彦, 西脇正美, 樋上哲哉 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 兵庫県立姫路循環器病センター心臓血管外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 39 |
| Number ： | 4 |
| Page ： | 442-446 |
| Year/Month ： | 1991 / 4 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 17歳, 男子学生. 胸部絞扼感, 失神発作にて入院した. 入院時, 血沈の亢進, CRP（4＋）と強い炎症反応を示し, 大動脈造影でSellers分類III°のARを認めた. 冠動脈造影では左冠動脈入口部の90%狭窄, 右冠動脈入口部の完全閉塞を認めたが, 末梢の血流は良好であった. 2週間のステロイド投与後, 炎症期ではあったが症状が増悪するため, SJM弁による大動脈弁置換術及び左内胸動脈, 胃大網動脈により左右冠動脈バイパス術を施行した. 大動脈壁の病理組織は大動脈炎の所見であった. 術後経過は良好で, 術後造影にてperivalvular leakageはなくバイパスの開存が認められた. 本症に伴う冠動脈病変に上記動脈を使ったバイパス術の報告はいまだなく, 文献的考察を加え報告した. 大動脈炎症候群は若年女性に多く発生し, 主に大動脈やその主要分枝及び肺動脈を侵す疾患である. 心合併症として大動脈弁閉鎖不全症（以下, AR）は比較的よく認められるが, 冠動脈病変を伴うことはまれである. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 大動脈炎症候群, 大動脈弁逆流, 冠動脈入口部狭窄, 内胸動脈グラフト, 胃大網動脈グラフト |
