アブストラクト（39巻4号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 食道癌の胸壁再発に対し自家半縦切肋骨及び肩甲皮弁移植により胸壁再建を施行した1例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 沖津宏*, 小金沢修, 森谷雅人, 雨宮隆太, 木村幸三郎, 於保健吉 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 東京医科大学外科, *香川県立白鳥病院外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 39 |
| Number ： | 4 |
| Page ： | 469-473 |
| Year/Month ： | 1991 / 4 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 症例は64歳の男性で食道癌のため食道亜全摘を施行し, 組織学的病期はa1, n2, stageIIIであった. 術後10ヵ月頃より, 開胸創に一致する部位の右前側胸壁に手拳大の転移性腫瘍を認めた. 腫瘍は右第4～5肋骨を破壊し, 骨性胸壁を中心に大胸筋, 広背筋を含む皮下軟部組織に浸潤し, 肺を圧排していた. 手術は腫瘍と共に第3～6肋骨を含む胸壁全層切除を施行し, 皮膚軟部組織の再建に用いるため肩甲回旋動静脈を血管柄とする肩甲皮弁を作製した. 更に骨性胸壁に対する補強の目的で, 自家半縦切肋骨移植を行った. すなわち第7肋骨をその走行に沿って半縦切し, 胸壁欠損部の中央に架橋状に固定後, その上を肩甲皮弁で覆い胸壁再建を終了した. 術後補助呼吸を要さず, 術後2ヵ月で移植肋骨の骨折を認めたが, 術直後を含め胸壁動揺はなく, 本法は胸壁全層切除後の胸壁補強の1手段として有用な術式と考えられた. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 胸壁全層切除, 自家半縦切肋骨移植, 肩甲皮弁, 食道癌 |
