アブストラクト（39巻6号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 両心補助により救命し得た冠動脈術後心原性ショックの1長期生存例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 小林亨, 今川弘, 佐藤尚司, 吉野孝司, 筆本由幸, 松若良介* |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 大阪府立成人病センター循環動態診療科, *大阪大学医学部第1外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 39 |
| Number ： | 6 |
| Page ： | 924-929 |
| Year/Month ： | 1991 / 6 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 冠動脈バイパス術後の心原性ショック例に, 遠心ポンプを用いた両心補助を行い長期生存を得た. 心原性ショックに対し左心補助を行ったが, 間もなく再度ショックとなり, 右心補助も追加した. 両心補助により血行動態は維持され, 重症不整脈も消失した. 補助流量は左心で2～4l/min, 右心で2～3l/minであり, 右心補助は4日目に, 左心補助は6日目に離脱した. 術後検査では, 左室及び右室機能は共に良好であった. 左心補助の離脱時に脳梗塞を合併したが, 術後2年2ヵ月元気で社会復帰している. Stunned myocardiumに伴う重症両心不全に対し, 遠心ポンプによる両心補助は有用な治療手段となり得るが, 適応や管理については更に十分な検討を要する. 近年心臓外科手術において, 人工心肺離脱困難などの重症左心不全に対し, 左心補助人工心臓が用いられるようになってきた1）～4）. しかし, その予後は必ずしも良好ではなく, その一因として右心不全の合併が指摘されている5）. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 両心補助, 遠心ポンプ, 補助人工心臓, Stunned Myocardium |
