アブストラクト（39巻6号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 先天性気管支軟化症, 肺葉性気腫, 漏斗胸, 右大動脈弓合併の1例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 福元廣次, 松崎泰憲, 吉岡誠, 枝川正雄, 柴田紘一郎, 古賀保範 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 宮崎医科大学第2外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 39 |
| Number ： | 6 |
| Page ： | 943-947 |
| Year/Month ： | 1991 / 6 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 小児の気管支軟化症はまれな疾患である. 症例は生下時に漏斗胸を認め, 1歳時より肺炎を繰り返し, 左肺の気腫性病変を認めた. 気管支鏡・気管支造影にて左主気管支の呼気時の完全閉塞を認め, 先天性の左主気管支軟化症・肺葉性気腫・漏斗胸・右大動脈弓と診断された. 5歳時に漏斗胸の胸骨翻転術を施行した. 漏斗胸術後も気管支病変の改善は見られず, 5歳10ヵ月時に気管支軟化症・肺葉性気腫に対して手術を施行した. 気管支軟化症は気管分岐部から上幹分岐部まで認められ, 上葉及びS6の気腫性変化が強く, 気管と底幹の距離が長く, 口径が小さいことから気管支形成術は困難で, 左肺全摘術を施行した. 左主気管支は, 軟骨部と膜様部が接するように扁平化していたが, 気管支の組織学的構築に異常は認めなかった. 小児の気管支軟化症はまれな疾患であり, 更に漏斗胸を合併した例は少なく, 本邦での報告はない. われわれは, 5歳女子で先天性気管支軟化症, 肺葉性気腫, 漏斗胸, 右大動脈弓を合併した症例に対して外科治療を行ったので報告する. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 先天性気管支軟化症, 肺葉性気腫, 漏斗胸, 右大動脈弓, 肺全摘 |
