アブストラクト（39巻6号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 心室瘤を形成した心サルコイドーシスを合併した僧帽弁狭窄症の1手術例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 嶋津明, 石倉義弥, 小田桐重遠, 橋本光孝, 平尾大吾, 白日高歩 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 産業医科大学第2外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 39 |
| Number ： | 6 |
| Page ： | 952-955 |
| Year/Month ： | 1991 / 6 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 動悸を主訴とした60歳女性で, 精査により, 僧帽弁狭窄症, 左室心尖部の心室瘤及び心膜石灰化を一部認め, 左室機能も低下しており, 心電図で多彩な伝導異常を認めた. しかし, 冠動脈には狭窄所見全くなく, 胸部レ線上肺門リンパ節腫大なく, 血液生化学検査上も特に異常なかった. 体外循環下に僧帽弁交連切開と心室瘤切除術を行った. 切除した心筋の病理組織所見は心筋変性著明で肉芽腫を形成していた. 術後の前斜角筋リンパ節生検でもSarcoid reactionを認めた. 術後も不整脈持続するため, ペースメーカー移植とステロイド療法を行い, 術後1年半の現在, 経過は良好である. 僧帽弁狭窄症を合併し, 心室瘤を形成する心サルコイドーシス症はまれであり, その手術生存例もまれであり, 今後の長期的観察が必要である. サルコイドーシス（以下サ症）は原因不明の全身性肉芽腫性疾患で, 比較的予後は良好であるが, 死因の大部分は心サルコイドーシス（以下心サ症）によることが明らかにされてきた. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 僧帽弁狭窄症, 心室瘤, 心サルコイドーシス |
