アブストラクト(39巻6号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 再発性胸腺カルチノイドの1手術例
Subtitle : 症例
Authors : 縄田純彦, 金田好和, 平山雄, 江里健輔
Authors(kana) :
Organization : 山口大学医学部第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 39
Number : 6
Page : 962-966
Year/Month : 1991 / 6
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 62歳, 男性の再発性胸腺カルチノイドの手術例を報告した. 患者は, 7年前に胸腺左葉下極発生のカルチノイド腫瘍のため左開胸で腫瘍摘除を受けていた. 7年後の平成元年7月, 交通事故の際の胸部単純レ線像で異常影を指摘された. 胸腺カルチノイドの局所再発の診断で再手術を行った. 腫瘍は心膜, 胸膜, 左上葉の一部を含め, 残存胸腺と共に完全に摘出された. 自験例を含め, 本邦報告42例を集計し, 本腫瘍の手術上の問題点を考察した. 本腫瘍は浸潤傾向が強く, 再発が多い. 従って, 単なる腫瘍摘除では再発しやすく, 胸腺全摘が行われるべきである. また, 自験例のように手術後数年を経て再発し, 手術により完全切除し得る症例もあるので, 注意深いfollow upを必要とする. 胸腺カルチノイドは, 胸腺腫の1つとしてこれまで扱われていたが, 最近では胸腺腫とは別に, 独立した一疾患として考えられるようになった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 胸腺腫瘍, 胸腺カルチノイド, 再発性胸腺カルチノイド, 神経分泌顆粒
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