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原発性肺腫瘍の内mucoepidermoid carcinomaはまれな疾患で, 且つその中でも外科的治療を施行した小児の報告例は極めて少ない. 今回われわれは, 術前にmucoepidermoid carcinomaと診断し得た8歳の症例に対して, 右上葉切除, 主気管支・中間気管支端々吻合術を施行し, 術後4年を経た遠隔期においても良好な結果を得たので, 若干の文献的考察を加えて報告する. 気管支腺由来腫瘍の内, mucoepidermoid carcinomaの頻度は1%～5%と比較的まれである1）. その中でも, 小児の報告例は極めて少ない1）～10）. mucoepidermoid carcinomaは, その悪性度に関しては多くはlow grade malignantといわれているが, high grade malignantの報告例も散見される1）9）11）～13）. 気管支腺由来腫瘍は, 主気管支, 又は葉気管支の中枢側に発生することが多いため, 外科的治療として選択される術式は, 肺葉切除術や肺全摘術が多かったが, 近年気管支形成術を施行された症例の報告も増加してきた. |
