Title : |
肺静脈還流障害により2回の再手術を行ったTAPVC(IIb)の1症例 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
渡辺正明, 岩谷文夫, 猪狩次雄, 萩原賢一, 小野隆志, 星野俊一 |
Authors(kana) : |
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Organization : |
福島県立医科大学心臓血管外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
39 |
Number : |
7 |
Page : |
1067-1071 |
Year/Month : |
1991 / 7 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
症例は, 2歳4ヵ月男児. 1歳3ヵ月に総肺静脈還流異常症心臓型(Darling IIb)に対し, 心房中隔形成術を施行した. 術後約7ヵ月に肺静脈還流障害のため再手術を施行したが, この血流障害の原因は, グルタールアルデヒド処理馬心膜(Xenomedica)に形成された仮性内膜の肥厚及びその遊離によるものと考えられた. 更に約6ヵ月に再度肺静脈還流障害のため再々手術を施行したが, 肺静脈と左房の隔壁が血流障害に関与していたと考えられ, 隔壁を切除しEPTFE膜により再度心房中隔形成術を施行した. 総肺静脈還流異常症の心臓型に対するバッフルに関しては, いまだ問題点が多いと考えられた. 最近, 総肺静脈還流異常症(以下TAPVC)の手術成績の向上により, その遠隔期における報告が見られるようになってきた. その予後は比較的良好とされているが, 術後に肺静脈閉塞(以下PVO)を来すと極めて重篤となる. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
総肺静脈還流異常症, 肺静脈閉塞, グルタールアルデヒド馬心膜, 再手術, EPTFE |