アブストラクト（39巻7号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 冠状動脈病変を合併した大動脈四尖弁症の1治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 塩井健介, 永田昌久, 加藤真司, 加藤量平, 土岡弘通 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 愛知医科大学第2外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 39 |
| Number ： | 7 |
| Page ： | 1072-1076 |
| Year/Month ： | 1991 / 7 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 症例は54歳, 男性. 3年前, 腹部大動脈瘤によりY型人工血管置換術をうけている. 大動脈造影にてSellers III度の大動脈弁閉鎖不全症があり, 選択的冠状動脈造影では右冠状動脈（RCA）及び左冠状動脈前下行枝（LAD）がともに完全閉塞をしていた. 手術所見より大動脈弁の四尖弁症による閉鎖不全で, 弁尖はわずかに動脈硬化性変化がみられるのみであった. 手術は, Bjork-Shiley弁（＃21）による大動脈弁置換術と, LAD＃7への1枝冠状動脈血行再建術を行った. 術後経過は順調で現在就労している. 大動脈四尖弁症は, 比較的まれな先天性心疾患であり, 成人期以後, 弁閉鎖不全により発症するといわれている. 本症例は大血管の病変と同じく, 動脈硬化性変化による冠状動脈狭窄病変が虚血症状の原因と思われ, 四尖弁症に合併する冠状動脈口狭窄とは異なるものであった. 大動脈四弁尖症は, 比較的まれな疾患であるが最近, 症例の報告が散見される1）～3）. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 大動脈四尖弁症, 大動脈弁閉鎖不全症, 冠状動脈病変, 腹部大動脈瘤 |
