Title : |
経皮的Cardiopulmonary Bypassをブリッジとして用い, 緊急A-Cバイパス術を施行した重症虚血性心疾患の2例 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
正井崇史, 榊原哲夫, 渡辺真一郎, 児玉和久*, 金香充範**, 松田暉** |
Authors(kana) : |
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Organization : |
大阪警察病院心臓センター心臓血管外科, *大阪警察病院心臓センター循環器科, **大阪大学医学部第1外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
39 |
Number : |
7 |
Page : |
1081-1086 |
Year/Month : |
1991 / 7 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
遠心ポンプと膜型肺よりなる閉鎖回路のportable cardiopulmonary bypass system(PCPB)を, 急性心筋虚血に起因する重症心原性ショック症例2例において, 手術へのブリッジとして応用した. 症例1は左冠動脈前下行枝のPTCA後急性再閉塞例, 症例2は左冠動脈主幹部狭窄による急性心筋梗塞例で, ともに30及び15分間の心マッサージの後に, 経皮的に大腿動静脈よりPCPBを開始した. 両例とも, PCPBによる循環補助を行いつつ手術室に搬送し, 通常の人工心肺下での冠動脈バイパス手術を行った. 症例1は, 経過は順調で術後46日目に退院し, 症例2は, 心機能の回復は良好であったが術後22日に縦隔炎による敗血症にて失った. PCPBは, 手術室まで搬送不可能な急性心原性循環虚脱例の, 外科治療までのブリッジとして有効な補助循環手段であると思われた. 急性心筋梗塞に代表される急激に発症する心筋虚血に起因する重篤な心原性ショックを呈する症例は, たとえ緊急的に外科的再灌流を行ってもその救命は, 極めて困難である1)~4). |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
PCPB, 重症心原性ショック, 緊急A-Cバイパス術, 補助循環, 遠心ポンプ |