| Title ： |
家族性アンチトロンビンIII欠乏症を併存する亜急性広範性肺塞栓症の肺動脈血栓塞栓除去手術の1治験例 |
| Subtitle ： |
症例 |
| Authors ： |
田辺貞雄, 佐野英基, 横山基幹, 山田崇之, 飯土用誠也*, 長尾光修* |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
獨協医科大学越谷病院心臓血管外科, *獨協医科大学越谷病院呼吸器内科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
39 |
| Number ： |
8 |
| Page ： |
1171-1177 |
| Year/Month ： |
1991 / 8 |
| Article ： |
報告 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
I型家族性アンチトロンビンIII（以下ATIII）欠乏症に伴う広範性肺塞栓症＋深部静脈血栓症を肺塞栓摘除術兼下大静脈遮断術で軽快させ, 良好な経過をとっている1例を経験した. 発症後20日の左肺全葉と右上下葉に及ぶ肺塞栓症で軽度肺高血圧は術後正常化し, 摘出した栓子はフィブリン血栓で亜急性と分類できるが, 肺動脈造影での右上葉肺動脈の狭窄像, 肺生検標本での小血管硬化像など, 慢性肺塞栓症の存在も考えられた. 術前右房内血栓を認めたが, 線溶療法により縮小, 手術時には消失していた. 家族性ATIII欠乏症はヘテロ接合のため50%のATIII活性が期待され, ACTを指標に適正量のヘパリンを投与すれば人工心肺は使用可能である. 塞栓の再発予防に下大静脈遮断術とクマリン系抗凝固剤が推奨される. アンチトロンビンIII（以下ATIII）欠乏症は, 多彩な血栓症の基礎疾患として報告されている1）～6）. 亜急性広範性肺血栓塞栓症を呈した本症の1例を経験し, 手術と抗血栓療法にて良好な結果をえたので報告する. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
家族性ATIII欠乏症, 肺血栓塞栓症, 深部静脈血栓症, 右房血栓, 肺塞栓摘除術 |
