アブストラクト(39巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 僧帽弁閉鎖不全を呈した僧帽弁輪下左室瘤の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 山下長司郎, 中村宏臣, 矢野隆*, 安積孝悦*, 中村和夫**
Authors(kana) :
Organization : 三木市民病院心臓血管外科, *三木市民病院循環器内科, **神戸大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 39
Number : 8
Page : 1208-1211
Year/Month : 1991 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 僧帽弁閉鎖不全に僧帽弁輪下左室瘤を合併した症例に対し, 僧帽弁口より左室瘤の入口部を閉鎖し, 僧帽弁置換術を行って治癒せしめたので報告する. 症例は62歳女性で心不全のため入院した. 心エコーで4度の僧帽弁逆流を認めた. 左室造影では, 4度の僧帽弁逆流と僧帽弁後尖の弁輪直下に入口部を持つ嚢状の左室瘤を認めた. 手術はDubostの切開で左房腔に達したが, 僧帽弁は腱策の伸展や断裂を認めず左房側へ逸脱していた. 弁を切除すると後交連よりで後尖の弁輪直下に0.5×2cmの左室瘤の入口部を認め, プレジェット付き4針の結節縫合で閉鎖した. その後Medotronic Hall弁(25mm)を用い弁置換を行った. 術後経過は良好であった. 左室瘤は心筋梗塞を原因として心尖部に発生するものがほとんどであるが1)まれに僧帽弁輪直下より発生し, その原因には, 感染症, 外傷, 僧帽弁置換術及び, 原因不明のもの等があると報告されている2)~6).
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 僧帽弁輪下左室瘤, 僧帽弁閉鎖不全, 僧帽弁置換術
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