アブストラクト（39巻8号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 慢性透析患者に発生した肺癌の1治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 門倉光隆, 谷尾昇, 野中誠, 山本滋, 関口茂明, 高場利博 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 昭和大学医学部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 39 |
| Number ： | 8 |
| Page ： | 1212-1216 |
| Year/Month ： | 1991 / 8 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 人工透析療法の普及, 高齢化社会や食生活の変化などにより, 慢性腎不全で維持透析を受ける患者数も増加し, これらに対する外科治療の機会も増している. 今回, 慢性透析中に胸部異常陰影を指摘された右上葉肺癌に対する手術例を経験した. 症例は76歳, 男性. 胸部レ線像で異常陰影を指摘された. 術前日, 並びに術後3回の透析にはメシル酸ナファモスタット（商品名フサン）を使用し, 第8病日から通常のヘパリン透析とした. また, 術中術後を通じ, 循環動態, 並びにSVO2の測定を目的にOpticathを挿入し, これを持続的にモニターした. CVPなどに大きな変動はなかったが, 術後1病日から気道分泌物の増加を認め自己喀出困難と考えられたため, 円錐靱帯切開にて挿入した小径ポーテックスカニューレを介して頻回に気道吸引を施行した. 慢性透析患者では術後酸塩基平衡や気道分泌物増加などに対する十分な配慮を要するものと考えられた. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 慢性透析, 肺癌手術, メシル酸ナファモスタット, 円錐靱帯切開, 気道管理 |
