アブストラクト(39巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 原発性肺癌切除例の所属リンパ節重量と転移との関連に関する検討
Subtitle :
Authors : 渋谷潔, 木村秀樹, 山口豊, 藤沢武彦, 馬場雅行, 柴光年, 山川久美, 斎藤幸雄, 岩井直路, 卜部憲和
Authors(kana) :
Organization : 千葉大学医学部肺癌研究施設外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 39
Number : 9
Page : 1747-1751
Year/Month : 1991 / 9
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 原発性肺癌切除173例を対象に, 各郭清リンパ節群(肺癌取扱い規約に基づいた各リンパ節番号におけるリンパ節の総和)ごとに重量を測定しその腫大と転移の有無との関連について検討した. 転移陽性リンパ節群の平均重量は2.34gで, 陰性リンパ節群の0.83gに比べて有意に高値を示した. リンパ節重量の増加に伴い転移陽性率は上昇したが, 0.5g以下でも7.6%が陽性で, 腫大の認められないリンパ節群でも, 特に腺癌では10.5%が転移陽性であることがわかった. また, 3.0g以上の腫大したリンパ節群では, 腺癌の転移陽性率66.7%(32/48)に比べ, 扁平上皮癌では34.5%(10/29)と低く, 組織型によりリンパ節の腫大と転移陽性率に相違が認められた. 群別にリンパ節平均重量を比較すると, 転移陰性でも#3, #7, #11, #12のリンパ節群では1.0g以上であったが#3a, #3p, #8, #9では0.5g以下に過ぎず, リンパ節重量は, 部位と密接に関連していた. 固定標本におけるリンパ節の長短径と重量の関係では, 相関係数0.92(p<0.01)で有意の相関が認められた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 肺癌, 所属リンパ節, リンパ節転移, リンパ節反応
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