アブストラクト（39巻9号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 多枝冠動脈スパズムを呈したsudden death survivorに対する両側内胸動脈グラフトによる冠動脈バイパスの経験 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 庭屋和夫, 北村惣一郎, 河内寛治, 森田隆一, 関寿夫, 川田哲嗣 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 奈良県立医科大学第3外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 39 |
| Number ： | 9 |
| Page ： | 1786-1792 |
| Year/Month ： | 1991 / 9 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 冠動脈スパズムが原因と考えられる心停止から蘇生した3枝病変症例に, 両側内胸動脈（ITA）を使用した冠動脈バイパス術（CABG）を行い好結果を得た. 症例は, 58歳の男性で, 早朝に突然の前胸部痛を訴えた後, 昏倒した. 救急搬送された時には心肺停止状態で, 蘇生により心拍は再開した. その後, ECGモニター上, ST上昇に引き続く心室細動も確認された. 冠動脈造影では, 器質的な3枝病変に加えて, エルゴノビン負荷で多枝におよぶ冠動脈スパズムが確認できた. 手術は, 右ITAをLAD, 左ITAをLCX, SVGをRCAに使用した3枝CABGを行った, 術後造影で, SVGを用いたRCAの灌流域はエルゴノビン負荷で強いスパズムを生じたが2本のITAグラフトではグラフト, 灌流域の冠動脈ともに灌流良好であった. 患者は, 術後2年5ヵ月現在, Ca拮抗剤の投与なしで, 狭心痛なく良好に経過している. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 突然死, 異型狭心症, 冠動脈スパズム, 内胸動脈, 冠動脈バイパス |
