アブストラクト（39巻9号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 感染性心内膜炎に起因した弁上型左室右房交通症の1手術例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 小野完二*, 北村信夫, 大滝正己, 田村栄稔, 山口明満, 三木太一 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 国立大阪病院心臓血管外科, *東京女子医科大学第1外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 39 |
| Number ： | 9 |
| Page ： | 1809-1812 |
| Year/Month ： | 1991 / 9 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 後天性左室右房交通症は非常にまれな疾患で, その原因として, 感染性心内膜炎, 心臓手術後, 外傷が報告されている. 今回われわれは, 感染性心内膜炎に起因した左室右房交通症の1例を経験したので報告する. 症例は53歳, 男性. 感染性心内膜炎による大動脈弁閉鎖不全のため, 手術を予定していた. 急激に心不全が悪化したため, カラードップラー心エコーを施行したところ, 左室右房交通症を認め, 緊急に手術を施行した. 瘻孔は右冠尖, 無冠尖交連部直下から, 三尖弁中隔尖弁輪部直上の, 膜様中隔房室部へ交通していた. 大動脈弁置換術及び, 瘻孔閉鎖術を施行し, 良好な結果を得た. 感染性心内膜炎に起因した左室右房交通症は, 報告例も少ないが, 対応が遅れると予後不良であり, 炎症の活動期であっても積極的に手術すべきである. 左室右房交通症は比較的まれな先天性心疾患とされているが, 次第にその報告例が増加している. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 左室右房交通症, 感染性心内膜炎 |
