アブストラクト(39巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 経皮的冠動脈形成術に合併した冠動脈内ガイドワイヤー遺残に対するA-Cバイパスの1例
Subtitle : 症例
Authors : 矢島俊巳, 榊原高之, 維田隆夫, 恒元秀夫, 大滝英二*, 鈴木紳*
Authors(kana) :
Organization : 榊原記念病院外科, *榊原記念病院内科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 39
Number : 9
Page : 1813-1815
Year/Month : 1991 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 53歳の狭心症患者に対し, 右冠動脈狭窄部に経皮的冠動脈形成術を行った. このカテーテル操作中にガイドワイヤーが破損して, 断端約2cmが右冠動脈狭窄部内に遺残してしまう合併症を起こした. これに対して臨床症状が安定していたため, 待機的に外科手術を行ったが, 冠動脈内腔に断端を見いだせず断端を放置し, 冠動脈バイパス手術のみを行った症例を経験したので報告する. 経皮的冠動脈形成術(PTCA)は現在虚血性心疾患に対する治療法の1つとして確立し, 広く普及しているが, 操作の際に発生する合併症も幾つか報告されている. 今回, われわれが経験した症例は, PTCA実施中にガイドワイヤー先端が断裂して冠動脈内に遺残してしまう合併症を起こした. しかし, 臨床症状が安定していたため, 待機的な外科手術とし, この際, 冠動脈内腔に断端を見いだすことができず断端を放置し, 冠動脈バイパス術(CABG)のみを行った. かかる症例の報告は極めて少なく文献的考察を加えて報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 経皮的冠動脈形成術, ガイドワイヤー遺残, 冠動脈バイパス術
このページの一番上へ