アブストラクト(39巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 右胃大網動脈を用いた冠動脈バイパス術と胆嚢摘出術の合併手術
Subtitle : 症例
Authors : 横山斉1), 佐藤清春1), 近江三喜男2), 秋野能久2)
Authors(kana) :
Organization : 1)仙台徳洲会病院心臓血管外科, 2)東北大学医学部胸部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 39
Number : 10
Page : 1937-1939
Year/Month : 1991 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 虚血性心疾患症例に胆嚢結石症を合併した場合の治療法として, 近年冠動脈バイパス術と胆嚢摘出術の合併手術が報告されている. しかし, 同一の切開創での手術報告や, 右胃大網動脈(GEA)を使用した報告は見当らない. 今回われわれは59歳, 男性で重症3枝病変を有する労作性狭心症と胆嚢結石症を合併した症例に対し, GEAを用いた3枝バイパスと胆嚢摘出術の同時手術を行った. まず胸骨正中切開を臍直上まで延長し, GEAを遊離した後通常の方法でCABGを施行した. 横隔膜のGEA通過部を心嚢側からフィブリン糊で閉鎖し胸骨を閉鎖した後, 胆嚢摘出術を施行した. 術後は縦隔炎などの合併症もなく順調に経過した. 本法は適応を考慮して行えば有用な方法であると思われる. 冠動脈バイパス術(CABG)が安全な術式として確立され, 腹腔内病変との合併手術も安全に行われるようになり, 胆嚢摘出術との合併手術も報告されるようになった1)2). しかし右胃大網動脈(GEA)を用いたCABGと胆嚢摘出術の報告はわれわれの検索した限りでは見当らない.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 右胃大網動脈, 冠動脈バイパス術, 胆嚢摘出術, 合併手術
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