アブストラクト（39巻11号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 再灌流液中カルシウム濃度の心筋保護効果に対する検討 |
|---|---|
| Subtitle ： | 原著 |
| Authors ： | 大橋壮樹1), 山本文雄1), 山本浩史2), 市川肇2), 駒井宏好3), 柴田利彦1), 中島伸之1), 川島康生1) |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 1)国立循環器病センター心臓血管外科, 2)St. Thomas Hospital, 3)Hospital for Sick Children |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 39 |
| Number ： | 11 |
| Page ： | 1971-1975 |
| Year/Month ： | 1991 / 11 |
| Article ： | 原著 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | ラット摘出心を用い虚血後再灌流時の再灌流液中のCa濃度が再灌流障害にいかなる影響を与えるかについて検討した. 20分間のworking灌流の後, 3分間のSt. Thomas(ST)液注入による37.5℃, 30分間の常温虚血とした. その後, 15分間の初期再灌流を行い初期再灌流液中のCa濃度を0, 0.1, 0.6, 1.2, 1.8, 2.5mMと変動させた. 次にCa濃度を通常のKrebs Henseleit Bicarbonate Bufferの2.5mMにて5分間の後期再灌流の後, 20分間のworking灌流を行った. 虚血前後のworking灌流時の各種心機能, 初期及び後期再灌流時のCK遊出量を測定した. 大動脈流量回復率は1.2mM以上では良好な回復率を示したが0.6mM以下では回復率は有意に低下した. また, 0, 0.1mMCaの再灌流では著明な心筋障害を来した. 再灌流液中のCa濃度は1.2mM以上に保たれるべきであり, これより低濃度ではST液による心筋保護効果を減じることが示された. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 再灌流障害, 再灌流液, カルシウム, 心筋保護 |
