アブストラクト（39巻11号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 横隔膜原発多発神経鞘腫の1切除例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 中西良一1), 白日高歩1), 宮崎一博2), 広田暢雄2) |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 1)産業医科大学医学部第2外科, 2)国立療養所南福岡病院外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 39 |
| Number ： | 11 |
| Page ： | 2041-2045 |
| Year/Month ： | 1991 / 11 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 横隔膜に腫瘍が原発することは極めてまれである. 更に, 多発例で組織型が神経鞘腫となると, その報告は調べ得た範囲では世界でもいまだ例をみない. 今回われわれは左横隔膜に多発した神経鞘腫の1例を経験したので報告する. 症例は61歳, 女性. 1987年12月頃より上腹部不快感を自覚. 胸部X線上左横隔膜の半球状突出を認め諸検査から左横隔膜腫瘍を疑った. 横隔膜背側に直径5cm大, 更にその外背側に直径1cm大の腫瘍を認め, いずれも横隔膜との間には可動性はなく肺, 腎などの周囲臓器とも無関係で一部横隔膜を含む腫瘍切除を施行した. 病理組織学的にはいずれもAntoni A ＆ B typeの神経鞘腫で悪性の所見は認められなかった. 術後著変なく2年6ヵ月たった今も再発の徴候を認めない. 原発性横隔膜腫瘍は極めてまれな腫瘍であり, 中でも神経鞘腫は悪性1例, 良性4例の報告があるだけで多発良性例となると世界でも文献上本症例が初めてである. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 横隔膜腫瘍, 多発神経鞘腫 |
