Title : |
Porcelain aortaを合併した重症LMT病変に対する緊急CABGの経験 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
大平政人1), 八木進也1), 奈良田光男1), 進藤正二2), 秋山謙次2), 瀬在幸安2) |
Authors(kana) : |
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Organization : |
健康保険岡谷塩嶺病院心臓血管外科, 日本大学医学部第2外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
39 |
Number : |
11 |
Page : |
2063-2067 |
Year/Month : |
1991 / 11 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
冠動脈バイパス術(以下CABG)が広く行われるにつれ, より重症例に対してもチャレンジする機会が増加している. とくに大動脈全体に動脈硬化が及び石灰化を来すporcelain aortaの症例では大動脈自体に手術侵襲を加えると致命的となりかねない. 症例は60歳, 男性. 胸痛発作にて来院. 冠動脈造影にて左主幹部に95%狭窄を有する重症不安定狭心症. 造影後, 内科的治療で胸痛が消失せず, IABPを行いつつ, 翌日緊急CABGを行った. 手術はIABPによる拍動流体外循環とし, 25℃の低体温, 心室細動下にて右内胸動脈による左前下行枝へバイパスを施行した. 術後胸痛は全く消失し, グラフト造影にて良好な開存が認められた. porcelain aortaを合併するCABGに際しては大動脈に直接手を加えないNontouch techniqueで行うことが手術を成功させる上で重要と思われた. 冠動脈バイパス術(以下CABG)が安定した手術成績が得られるようになり, 手術の対象も高齢者や重症例に対して広がってきた. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
Porcelain aorta, 緊急CABG, Nontouch technique, 中等度低体温, 心室細動 |