アブストラクト（39巻11号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 僧帽弁置換・左室血栓除去を行ったHypereosinophilic Syndromeの1例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 井上恒一, 斉田清彦, 山城元敏, 山田眞, 舟波誠, 高場利博 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 昭和大学医学部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 39 |
| Number ： | 11 |
| Page ： | 2068-2073 |
| Year/Month ： | 1991 / 11 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 特発性好酸球増多症(IHES)は原因不明でまれな疾患である. 本症候群はしばしば心病変を合併し, 予後不良と言われている. 48歳, 男性の本症を経験し, 急速に進行した左室内血栓, 僧帽弁逆流による心不全に対して血栓除去及び機械弁による僧帽弁置換術を施行した. 術後血行動態は著明に改善したが, 1ヵ月後IHESの再燃により死亡した. 本症は熱帯地方に見られる心内膜心筋線維症(EMF)とは異なる疾患と考えられた. IHESに対する心手術は少なく手術には疾患の性質上, 生体弁が用いられるべきものであろう. 本邦での手術報告はいまだ見られず, 貴重な症例と考えられたので報告した. 特発性好酸球増多症症候群(Idiopathic Hypereosinophilic Syndrome, IHES)は, しばしば心内膜心筋疾患を合併し, その予後は一般に不良と考えられている. われわれは著明な好酸球増多症を伴い, 左室内血栓更に高度の僧帽弁閉鎖不全症を示した1例に対し好酸球をコントロールしつつ, 準緊急的に僧帽弁置換術を施行した. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 特発性好酸球増多症, 僧帽弁置換術, 左室血栓除去術 |
